藤井美菜の今後を思いっきり分析予測する。

もう藤井美菜話に盛り上がったのは一昨日のことであるのだが、興奮冷めやらぬ感じだ(←馬鹿)。
でも藤井美菜に注目する人は相変わらず少ないね。ブログで連動して書いたのに、反応してきたのはid:lovelovedogさんぐらいだ。確かに藤井美菜はもっと知られるべきですよね?
けれども、実は藤井美菜クラスになってくると、すでに仕事を選んでもイイぐらいのポジションになっているのも確かだ。
え、認知度が少ないのに仕事を選んで良いのかって? でも藤井美菜というのはもはやかなりルートが見えつつあるような気がする。というのは、藤井美菜が狙っているポジションとは、ポスト・仲間由紀恵、ポスト・小西真奈美なんじゃないかと俺は思っている。特にコニタン(命名:リリー・フランキー)は同じ事務所の先輩でもある。
ちなみに年の差はこんな感じだ。

小西真奈美 1978年10月27日生、鹿児島出身
仲間由紀恵 1979年10月30日生、沖縄出身
藤井美菜 1988年7月15日生、新潟出身

むしろセレクションしている仕事はこの二人をもはや凌駕しつつもあって、やり方次第によっては、この二人を超えてくるんじゃないのかというのが俺の予測だったりする。そこで今日はちょっと、考えられる藤井美菜の未来分析を思いっきりやってみようと思う。
1)NHKの朝ドラでヒロインの《恋のライバル役》をやる
藤井美菜は、先行する女優イメージとしては仲間由紀恵とか小西真奈美に近いと考えているわけだが、まずそこで共通するのは、その「長髪」だったりする。同格的な女優として先行している存在としては、宮崎あおい蒼井優鈴木杏とかもいるのだけれども、この三人って、全員が「妹」体質なんだよね。ところが、仲間・小西・藤井には「妹」体質ってまったくないから、この三人組とは違う(部分的に仲間は妹っぽさもあるが)
この仲間・小西・藤井をまとめて評するのであれば、ようするに「お兄ちゃんウケ」するのではなくて、「郷愁に弱いおじさんウケ」するキャラクターなのだ。結果的に大器晩成型になると言ってもいい。ここでちょっと個人的な体験を話すのだけれども、かつて庵野秀行監督の実写映画ラブ&ポップ撮影直後のぐらいのまだ16歳の仲間由紀恵に会ったことがある。間接的に話を聞くだけだけど、藤井美菜にはそれに近いオーラを感じる。
当時から仲間由紀恵に女優としてすごいプロ根性があってビックリした思い出がある。いや当時はまだ声優でもあったしアイドル歌手でもあったし……ようするになんというか、まったくイメージが固まっていない美少女とでもいえばいいいのだろうか。出ていたのも基本的にTVドラマのチョイ役ゲストが多かった。
その中で仲間由紀恵の一般的な認知が高まった作品が「天うらら」だろうか(1998年、NHK朝の連続テレビ小説)。ヒロイン役須藤理彩の恋のライバル役だった。一時はヒロインを完全な失恋に追い込むという、かなり嫌らしいライバル役で有名だった。設定まではかなり忘却の彼方にあるけれども、ヒロインの思い人の妹的存在で、それを売りにして迫るというあたり「なんともスゲェ役どころだな。これでいいのか?」と思った記憶がある。
これは仲間由紀恵がアニメ声だからかもしれないけれども、後に明らかになるように売り方としては「仲間には姉御肌っぽい役が顔立ち的に似合う」ところがあるにも関わらず、当初は「妹」っぽいミスマッチな売られ方をしていたからだ。これは仲間由紀恵が大人数の兄弟の末っ子というのが影響しているのかもしれない。なかなか同時期の女優・ともさかりえ深田恭子に追いつけなかった理由の一つではないかと俺は考えている。
加えて一人遊びが好きそうな雰囲気がどうしても漂うので、結果的にオタク属性っぽいもの……ホラーとか怪獣特撮、ミステリーってかんじのモノ……へと引っ張られてしまうのはしょうがないのかもしれない。
でも、このNHK連続テレビドラマでヒロインのライバル役として半年でていたからこそ、仲間由紀恵はNHK女優と見られているんだよね。これが「功名ガ辻」での主演の伏線になっているのはいうまでもない。
そういった意味では、小西真奈美もその人気が全国区になった契機は、NHK連続TVドラマちゅらさんでのヒロイン・国仲涼子の恋のライバル役だ。
ヒロインが看護婦であるのに対して、小西真奈美の役は女医。もう立場からしてヒロインより上位にあって強い。まぁ最終的にはヒロインの恋は成就して、ヒロインとも和解する。とはいえ、国中涼子の恋路を邪魔する小西真奈美の演技は、なんというか隠された「女王体質」が出ているというすごい役柄だった。
さすがつかこうへいに鍛えられた女優らしい骨っぽさがあるのは、ここに理由があるのかもしれない。
小西真奈美はカワイイのだけれども、ココリコミラクルタイプでのボケ役をこなすようになるまで、今ひとつ若い男子から人気が出なかったのは、この醸し出されてくる「女王体質」に原因があると思う。いや別に中高生に人気無くても良いんだけどさ。
2)「変な深夜ミステリドラマでの主役」をやる
まぁオタクっぽいドラマである。仲間由紀恵小西真奈美でいうと次の役所が当てはまるかもしれない。
仲間由紀恵トリック (テレビドラマ) - Wikipedia
小西真奈美深く潜れ〜八犬伝2001〜 - Wikipedia

こういったミステリドラマでの主役というのはすごく良いだろうなぁと思う。ミステリといった連続的に引っ張る、やや常習性の強いドラマの方が良いかもしれない。
仲間・小西・藤井に共通する要素の一つとして、外見的な「長髪」というのもあるけれども、もう一つ「東京よりかなり離れた所からやって来た才媛」という共通点も見逃しちゃいけないような気がする。
まぁすべての地方出身者に共通するわけではないのだけれども、三人ともに際だつくらいの綺麗さを兼ね備えている。それがどことなく「孤独な感じ」と結びつくのは、そこに原因があるような気がする。「地域性に染まってしまうレベル」をかなり超越した感じというのは、結構、辛そうな気がする。
もうすこし地方でも大都市……大阪・名古屋・広島・福岡とか……であれば、また違ったような気がするのだけれども。
仲間が『TRICK』で演じた山田奈緒子役と、小西が『深く潜れ〜八犬伝2001〜』で演じた阿保朋子役の共通点として、役所としてのトリッキーさはともかくとして、もう一つ「もう一人の主人公の知らないことを知っている(知ってしまう)、頭の良さや霊感の強さを持った役所」というのも大きい気がする。
「頭が良い」っていうのは単純によいことではなくて、周囲から浮き立つほど「頭がよい」「霊感が強い」というのは、他人が決して知り得ないことまで分かってしまう。それは他人よりも早く破滅が分かると言うことであり、実はすごく孤独で寂しいことだ。
仲間と小西には様々な要因が絡んでいるのだけれども、そんな雰囲気があるために、「ホラー」「ミステリ」で、「前世(=過去)を知っている」「最初に犯人(=未来)が分かる」「幽霊役を演じる」という役所がきてしまう。仲間なんて、ガメラ3で、一番最初にイリスに血を吸われて死んじゃうのも、こういう「一番最初に怪獣(怪獣性)に気が付く」=「襲われる」っぽさがあるからだ。
……とはいえ、仲間も小西も生来的にはボケ役(笑)なんだけどね、だからギャグの役がはまる。絵面的に「頭の良い役」をやっているウチに段々と後者のボケ役というのも出てくるので、ここでようやく全面的に人柄とイメージが確定していくわけなんだけど、そのために、どうしても「孤独なクールビューティ」が必要になってくる。
藤井美菜にとっては、「シムソンズ」で演じた孤独な天才カーリング少女が、そういったイメージを認知させるブレイク作品になるのかなぁーとも思ったんだけれども、やはり映画単独ではきつかったようだ。TVでの活躍を期待したいところだ。
「周囲から飛び抜けて頭がよいゆえに哀しい、孤独だ」という雰囲気を、仲間・小西よりもより強く持っているのが藤井だ。藤井の素の表情が「つまんなそうな孤独」を感じさせるのも、そこに原因がある。そしてソレにもかかわらず関わらず、それを諦念として受け容れるんじゃなくって、その先に行ける心の強さを外向きに感じさせるのが、藤井美菜のすごい所なんだよね〜。
ちなみにもっとも当てはまるであろう役を、まだ実写化されていない小説で選ぶと、ミステリであるならば森博嗣「S&Mシリーズ」の西之園萌絵役、SFであるならば新城カズマ「サマー/タイム/トラベラー」の饗子役だろう。……ま、作者自身と愛読者のファンに聞いてもおそらく「いや、藤井美菜は萌絵/饗子とはぜんぜん違う」というのは間違いない。でも実際演ずると「こんなにぴったり嵌るとは思わなかった」と言われるのもこれまた間違いないタイプ。
というのも、おそらく藤井美菜の素の表情=本質がそうだからだ、なかなか伝わりにくいとは思うけど……。

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サマー/タイム/トラベラー2 (ハヤカワ文庫JA)

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3)ブレイクする映画は本広克行監督か山崎貴監督の、ちょっと社会派とSFが入った映画
ま、ここまで書くのは言わずもがなか……。本広監督も山崎監督もSF映画が大好きなんだけれども、実はSF映画であてるためのヒロイン配役に失敗しているんだよね。
SF映画で一般層にアピールするためには、どうしても郷愁をもららすヒロインをおく必要があるのだけれども、その郷愁をもたらすヒロインって、「妹」体質では辛いんだよね。ちょっと少年時代に手の届かない存在であった方が良いので、すこし年長っぽさ=憧れのお姉さんであった方が良いんだよね。
そう言う意味でサマータイムマシンブルース上野樹里では弱い。上野ではようするに馬鹿っぽく見えるんだよね。不思議な現象と突き当たってもそれをよく考えない感じ。「亀は意外に早く泳ぐ」とかもそんな感じでしょ。
サマータイムマシン・ブルース スタンダード・エディション (初回生産限定価格) [DVD]

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山崎貴監督の方はね〜、鈴木杏が大好きというのは分かるんだけど、もうちょっと少女趣味が抜けた方が良いんだよね。鈴木杏では妹体質過ぎるんで、ちょっと一般層に受けるようなSF映画のヒロインは微妙。
まぁとはいえ、「ALWAYS 三丁目の夕日」において、「ボケボケお姉さん」(笑)だけれども堀北真希を起用することで、なんとか憧れのお姉さんという存在を描けるようになってきたから、次こそ藤井美菜くらいかなぁとは思う。頑張ってなんとか「憧れのSFお姉さん」というのを映画に出して欲しいモノだ……。参考に山崎監督には「機動戦士Vガンダム」のカテジナ・ルース(カテ公)をお勧めしておく(やばい?)
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機動戦士Vガンダム 02 [DVD]

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なんといっても藤井美菜の基礎資料として欠かせないのは、下記の写真集!
NEXT GIRL  日経エンタテインメント!ビジュアル別冊

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