名誉産業システムとしての映画&株式虚偽記載に守られた西武セゾン文化って結局……

いつも巡回しているさくらのブログより以下のような指摘が。

★ 名誉産業としての映画業界(さて次の企画は)
サブカル映画界隈も、その実態は名誉産業っぽいんですが。若手俳優の持ち上げ方とか。
そう思うと、押井守は「あのマトリックスの元ネタ」になったあたりでそっち側の人として認知されたんだな。あと「千年女優」の人とか。三池崇史とか(本人たちがどう思っているかはともかくとして)。
あとジブリは「美術館設立」という、更に上の段階の名誉産業に手を出してる気が。

全文引用、申し訳ない。なるほどサブカル映画も名誉産業の一つ、あるいはステップアップの装置の一つとして機能する訳か。
その意味では、経営者をヨイショする自伝本なんかもその類に入るのかも知れない。香山哲も裸足で逃げ出す業界最強のヨイショ力士として糸井重里の名は外せないが、その意味では森首相(故・小渕首相は二千円札か)がインパクというのも、すさまじい名誉=消費システムとして機能したのかも知れない。インターネット博覧会か……懐かしい響きだ。産業廃棄物をほとんど出さずに流れ去っていったという1点において、インパクは非常に効率的な名誉付与=蓄積資本排出システムとして機能したのかも知れない。……まぁ厳密に言うと使われたのは金持ちの蓄積資本と言うよりも税金なんだけど。
あ〜、なぜか頭の中に渡辺満里奈とか緒川たまきとかの単語が通り過ぎていきました(笑)。
実を言うと、もう一つ、論点としたいなぁと思いつつも資料集めが進んでいないので書けない話に、80年代の西武セゾングループにおける堤帝国の文化戦略が、名誉装置としてどう機能したかを書きたいなぁと思っているのだが、やはり時間がない。結局、堤清二の方もコクドやらなんやらが株式虚偽記載といった隠蔽の上に構築されてきたあの文化的なオアシスを、現在、どう感じているのかは聞いてみたいかも……。
このあたり90年代の遅れてきた世代がトラウマとして常に抱えていて、大月隆寛とかがいっている「80年代は<スカ>だった」という文脈にも別側面からスポットを当てそうな気がするけれど。
だれか続き書いて。
【参考】
浅田彰【セゾン文化を継ぐ者は誰か】(1999年『VOICE』より)
阿部和重芥川賞取ったし。
インパクの“失敗”を総括する
インパク総決算話