中国と米国で「スターウォーズ計画」のスピンオフがいよいよ動き出す

ミサイル防衛と宇宙空間での戦闘に関するニュースが二連続で続いたため、ちょっと気になって調べてみると、通称「スターウォーズ計画」こと、戦略防衛構想(SDI計画)は、かつてのソ連・米国というプレイヤーではなく、中国・米国とプレイヤーを換えて、生き残ってきたのが、「戦略ミサイル防衛構想」として生き残ってきたのが、昨年辺りからいよいよ本格的に稼働しはじめたのか……。
TMD構想に関しては日本への導入とかに関しては、新聞報道ぐらいしか知識がないけれども、レーザー兵器配備が現実になってきたので、ちょっとメモを。しかも空港配備か……。まぁ当初のレーガン構想とはずいぶんと色彩を異にしてはいるが、アメリカの空港にレーザー兵器が配備されているという光景はちょっと想像してみるとSFみたいだ。


国土安全保障省がテロリストによる民間旅客機に対する攻撃を予防する手段として、国内の民間飛行場に開発中の戦術レーザービーム兵器を配備する方針で検討を進めていることが16日、専門誌の報道により明らかとなった。

国土安全保障省では民間航空機防衛用のレーザー兵器の開発に1億1000万ドル(約132億円)の予算を配分。実用化のメドを付けた上で2008年までに米国内の主要な民間飛行場に配備される見通しだ。

かたや中国の方では、宇宙空間でも衛星破壊実験が成功したとのこと。

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米ホワイトハウスのスノー報道官は18日、「中国が地上から発射した弾道ミサイルで自国の衛星を破壊し、衛星攻撃兵器の実験をした」との米メディアの報道を大筋で確認し、米政府がすでに中国政府に対して懸念を伝えたことを明らかにした。宇宙空間で兵器による衛星の破壊が確認されるのは異例で、ロイター通信によると85年に米国が実施して以来とみられる。

戦略防衛構想 - Wikipedia
ミサイル防衛 - Wikipedia

中国の宇宙実験のデブリ消滅には17年かかるかもしれない。

中国の宇宙衛星迎撃実験の余波。
85年のアメリカ実験によると、1回実験をするだけで、その軌道が17年使えなくなるのか。
大変だ……。


米国は1970年の後半から今回、中国が実験したものと同じようなASATの開発に着手。その後、空中発射型のロケットミサイル(ASM-135 ASAT)の開発に成功。1985年にF-15戦闘機からASM-135を発射して軌道上にある使われなくなった衛星の破壊実験に成功した。しかし、この実験では地上から観測可能な程おおきなスペース・デブリが約200個も発生。このデブリが全て地球に落下して軌道が再利用可能となるには約17年の年月が必要となった(Krepon, Michael. "Seven Questions: Space Weapons." Foreign Policy. July 2005 issue)。ミサイルによる衛星の破壊は結果として生じたデブリにより他の衛星に2次被害をもたらす危険性が高いことが判明したため、米国はその後、地上発射型のASATの実験は行っていない。