サークルクラッシャーのまとめに重要な指摘があらわる

2005-04-30 - シナトラ千代子
がまとまっていて便利。しかもわざと言及していなかった幾つかの趣旨の指摘をするあたりに、非常なするどさを感じる。

兆候

  1. 「うちもゲーム作っているけど、会社らしくするために経理に女の子を入社させようか」
  2. 「知り合いの女の子がさ、結構イラスト上手いんだよ。今度見てくれない?」
  3. 「A子ちゃんさ、学生時代に芝居やってたんだよ。端役でいいから声優でつかってみようよ」
  4. 「新年度のゼミから、女の子が3人入るって、さっき教授が言ってたよ」

という部分をさして、

それとキーワード解説の「兆候」のなかの例はあきらかに2つ(1と3)と疑わしい1つ(2)が、「定義」にある「文化系サークルにおいて」と異なると思うんですが。
会社でもサークルクラッシャー どんな会社?

という指摘をしている。これは非常に重要。
1を書いたのはotsuneさん、2〜4を書いたのはオイラです。4はゼミ話での指摘がかなり多かったので、対応広げるためにかなり後になって入れたのですが、この周辺にばらまかれた意図をwetfootdogさんがはじめて気が付いて言及しました。
otsuneさんのコメントより

するどいっ!!
wetfootdogさんが初めてそれに言及しました。
サークルクラッシャーという話題を語るにあたって外せない歴史が込められているのです。会社ではあるが元はサークルだったという歴史が。』

そうこの背後にはすごく重要な指摘があるのです。
2005-01-14 - さて次の企画は「この世で一番高いモノ:税理士編【その1】 女性の巻」
で、ちょっと別の切り口からオイラはその周辺部分を軽く触れてつつ、第二回以降の子供(=継承)、名誉(=承認)以降へ繋げていっている。
ここを掘り下げていくと、このブログを書いている上での裏テーマの幾つか
「モテ/非モテ問題」「オタ・サブカル・IT業界とビジネス」「人はどうしたら他人から承認されるのか?」
の扉へと繋がっていきます。
よーやく、このレベルの人が出てきて出てきて面白くなってきたなぁ。シナトラ千代子さんは37歳。やはりこの指摘をしてくる方は、この年代になっちゃうか。
すごく良い感じ。

中二病史観での<strong>「SF・ライトノベル年代史」</strong>

【注意】馬鹿話発。お笑い視点で楽しむこと。他意はなし。

◆60年代:小二病:日共(民青センス)

ベーシックな思弁性を持ったSFが素直に面白い小松左京筒井康隆とか巨星の時代。日本SFには頂点しかない?
SF(革命)で何かが変えられるという思想もあった……「拝啓イワン・エフレーモフ様」。
「SFは大人の読み物」といった福島正実思想とか、その影響下にある優等生の読むべきジュヴナイルとか。漫画チックなイラストをあてたエンタメ系スペオペは、一段以上低く見られる。
巨大な文学コンプレックがあったとか、まぁ色々。
別次元で吉本隆明的なポジションとしての手塚治虫とかもいる。

◆70年代:中二病全共闘新左翼

先代を一歩進めて、ちょっと捻るひねりのあるハード思弁性作品群。
「ん〜、もぅ神なんか狩っちゃうぜ」(笑)って感じの山田正紀(デビュー作74年)とか。
一方で入門的なSFというつもりで書いたら、「ライトノベル」といわれて団塊世代チックな挫折感に囚われる高千穂遙とか。浸透しちゃったり拡散しちゃったりとかが現実化。なんか湿っぽい。
SFから影響を受けたアニメ制作者が、原点ともいえるSFアニメを出し始めたのもこの時代。
その半面、革命は挫折して、一般読者(市民・市井生活感)と乖離したSF読者(プロ市民・SF活動家)とか産まれたり……。

◆80年代:高二病:ニューウェーブの波及、オタク第1世代

《ニュー》アカブームみたいに《ニュー》を付けてみるが、科学知識のない外から見るとどこが《ニュー》なのか分かりにくい。基本的に一般の人々への啓蒙主義からもっとも乖離した時代。それでもSF誌が5誌もあった?のだからバブルだよな。
SF読みにとっては大量のリソースが投入された幸福な時代だったと思うんだけど、次世代に繋ぐ種モミまで食べちゃった時代。「なおさらその種モミを食いたくなったぜ」北斗の拳)。
セゾン文化・サンリオSF文庫万歳(棒読)。「デルパワーX 爆発みらくる元気!! 」に怒りを覚えるのが14歳の定番行動。
それについて行けないと糸井重里テイストのエンターテインメントや、パロディというポーズでお茶を濁すか、芽吹きはじめたライトノベルに行くしかなくなる。でも機動戦士ガンダム(リアルロボット)はSFじゃない(笑)
ジャンル・ファンタジー・バブルの背後にある、青臭い市民思想は、読者レベルで好いたり嫌ったり(笑)。

◆90年台:大二病:宮台真司、オタク第2世代

SF最大の冬の時代。《あえて》とか言い出す(笑)。《あえて》「ハードSFの復権」野尻抱介、「巨大学園モノの復権」新城カズマ、「SFだじゃれの復権」田中啓文のあたり? 《あえて》ホラー大賞とか日本ファンタジー大賞とか。《あえて》18禁ゲーやライトノベルでSFや教養蘊蓄とか。ミステリだと《あえて》本格とか色々こじれてきて、業界的にも把握が極端に遅れる。
失われた10年間。まぁ仕方がないか。
ゴーマニズム宣言で目を開かされる人多数(笑)。母親や姉妹としか喋ったことがないのにフェミニズムSFに共感を覚えて、「馬鹿」と毛嫌いしている同級生女子の援交に義憤を抱く……が何もせずにパソ通で発散。
↑オイラは年代的にこのぐらいははず。でもこのエントリから見るとおり、高二病っぽい。成長遅いよ。

(ここでエヴァ発生! 一周ぐるっと回る)

◆00年代:年中組病、33歳病東浩紀 オタク第3世代

「セカイ」系(笑)・動物化(つまり幼児化)。
えらくベーシックかつプリミティヴに思弁性のあるSFや、SFの過大な影響下のミステリを書こうとする。ニューアカ……でなくてニューウェーブへの愛憎が深いというのがデフォルト。
70年代から一周回って(笑)神狩り 2 リッパー」が出る(←面白い読むべし) 「googleで調べれば大抵のことがわかる」という記述に興奮を覚える?
……が、便利になったゆえに基本的な背景にある教養と先代がやっていた《あえて》という感覚が崩壊しているので、上部構造を支える柱が、極端に多かったり少なかったり全然なかったり。
ので、頑張ってOの世代とかあたりの若い世代を理解しようと、ライトノベル解説書籍やユリイカ(笑)とか読んでも「なんか用語ギミックだけスゲー」としか伝わらないし考えてない(笑)。
外国人の友達もおらず、国際情勢に詳しくないくせにナショナリズムの風潮に迎合。朝日新聞と反日に義憤を抱くorまったく正反対のリベラルな方向に片仮名サヨク的な義憤を抱く……が何もせずに2CHとはてなで発散。

取材用のmemo

ライトノベル完全読本Vol.3の5月2日用の取材メモ。
5月2日はよろしくお願いします。先方の漫画家さんのブログに、とりあえずのネタが描かれておりますので、目を通しておいてください。メールもしますが。まず焦点が見えるかと思います。
あと必ず色んなジャブが飛んでくるので上手く捌いていきましょう。まぁ、全然心配していないし、そこが面白いところなので。「義憤に燃える童貞を捌く」って技能は、重要だなと痛感する今日この頃。