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「バクマン。」と父親と「White Album」とか。

memo

バクマン。」が楽しみでついつい土曜早売りジャンプまで買ってしまった乙木です。困ったものだ。
【誤植/云い方不足とかもあるので結構、直しつつあります】
『バクマン。』は『DEATH NOTE』へのアンサーコミックかもしれない - 三軒茶屋 別館
での指摘はその通りで、「バクマン。」は、シビアな世界観を持ちつつも、それでも夜神月化せずにすむアンサーを描こうとしているのは、間違っていない。
最新号では、電話のみで父親が登場して、漫画家で有り続けていた叔父は、未来を絶望しての自殺ではなく、前のめりに漫画を描こうとしての過労死であったことが明かされる。父と祖父の息子への協力的すぎるとも言える態度は、現実的には有り得ないのだけれども、それはある種、ストーリーの展開スピードをあげるという意味と、環境を整える「新・教養主義」な態度と受け取ればいいのだろう。
さて、前回多少説明不足だった「おおきく振りかぶって」と「バクマン。」の比較だけれども、一つには恋愛問題にどこまで踏み込んでいくのかが、ちょっと愉しみ。
おお振り」では、すでにその種が蒔いてあるのに対して、「バクマン。」ではそこまで踏み込みそうにないのだけれども、最新号で

「18歳までに自身の作品をアニメ化する」
≒「アニメ化されなければ、恋愛が成就しない可能性もある」

というこれまたシビアな恋愛観が提示された。
おお振り」の方は最新号で、部員たちの抜きネタ/妄想ネタはどんなモノかの開陳が、極めて体育会系的に明るく述べられつつも、それまでも野球で勝っていこうとする要素ととして取り込んでいこうとするモモカンの思惑なども表現されて、これまたいやな伏線を張ってくるなぁとドキドキしている。
それぞれ「おお振り」の「体育会系」的なものと、「バクマン。」の「文化系」的なものとのアプローチの違いはありつつも、性愛=恋愛観への切り込み方は面白い。
バクマン。」の最新号での、「恋愛が成就しない可能性もあることの提示」というのを三話目に持ってくるのはやっぱりセンスが良い。
……とはいえ、「おお振り」がすでに

「チーム内での恋愛三角関係が、チームを壊す可能性もある」

といったところにまで踏み込んでいることを考えると、ここに到達するには、もう一歩、「バクマン。」にも2巻発売頃までには、あのリーフの「White Album」あたりの領域にも踏み込めるかどうかというのにも期待したいところだ。
White Album | Cash Advance | Debt Consolidation | Insurance at Whitealbum-Tv.com←また良い時期にアニメ化されるね(笑)
どうだろう?
端的に書いてしまうと、

「弱めの草食恐竜」を自称していて、ようやく一人の彼女をようやく得た非モテが、急にモテ期に入ったとき、自身の倫理性を維持する根拠をどこに置くか?

ということでもあるのだが……。
そうこう考えていくと、セカイ系的な「雫」「痕」ときて、「To Heart」の後に「White Album」ときたリーフって、やっぱり時代の先進性を捉えていたなと思う。
まぁ当時のオタク的にはこの作品は

White Albumみたいな浮気者モノは絶対に認められないし、俺たちはそうならん!

ってな大反発をともなって受用されたわけだが……。あー、懐かしいなぁ……。
WHITE ALBUM - Wikipedia
バクマン。」的な構造を作ってしまうと、最終的には

「漫画家を目指した最初の動機であった彼女を失ったとしても、職人的な倫理意識を通じて大人になった俺は漫画家を続けていく」

というのが、もっともリアリティある結末なのだが、さてどう持っていくか???
むろん、これは無難な一つの正解であるけれども、できればこの「正解」を如何に越えてくるかというところが興味深いので、原作の大場つぐみの更なるお手並みを拝見したいところである。

WHITE ALBUM 公式ガイド―Official Art Book

WHITE ALBUM 公式ガイド―Official Art Book