伊藤剛さんのゲームラボ連載「マンガなんてただの過ちだ」で「惑星のさみだれ」が取り上げられた。
「惑星のさみだれ」はねぇ……あまりに盛り込まれているモノが非常に多いので、なかなか一言で語りきれない。そんな中で伊藤剛さんが二つのテーマ「大人になること」「公共性の構築」のようなものを語っていたのは面白かった。
本来ならば「惑星のさみだれ」ってのは、週刊少年サンデーで連載されるのがもっとも適当な感じがする。それぐらいスマートなコミックなんだよね。色々話題の週刊少年サンデーと比較した上で、俺も書き漏らしていていて、伊藤さんも指摘していなかった要素の中で、ちょっと指摘しておいた方がよいのが、
惑星のさみだれはポスト美少女ゲーム的な要素が多い
というところだろうか。これはちょっと注目に値する部分だ。
ここ近時、週刊少年サンデーは「美少女ゲーム」的なセグメントがきつすぎて読みにくくなっている。これがまた少年サンデーが駄目になっている理由でもある。
「惑星のさみだれ」の主人公・雨宮夕日もあきらかに美少女ゲーマー的な妄想シーンがいくつも描かれているのだけれども、それに対する願望や希望というのが、ことごとくストーリー中では阻止されている。
この辺り、水上悟志は上手いなぁと感じさせられる。まぁその背景には、ひょうひょうとした作風や恋愛ネタを描くことにルサンチマンの好くなさそうな著者の性格も大きく寄与しているのだろうけれども。
確かに美少女ゲームがサブカルチャーシーンにおいて先端であった時期はあるのだけれども、今頃それをネタとして描くのも、それをメジャー誌でコミックとして載せるのも頭悪いってことなんだよね……。
まぁ一言で言えば、
「神のみぞ知るセカイ」とか*1ってなんでこんなに頭悪いんだ
ってことなんだけど。
ってなわけで、俺も忙しくて見られなかったラスト・フレンズ最終回を見なければならない(笑)*2
- 作者: 水上悟志
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2008/05/26
- メディア: コミック
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