ライトノベルの軸線−アメリカTVドラマ

ライトノベルについて調べれば調べるほど、実は若者文化っていうかヤングアダルト文化……う〜ん、違うな……世界の文化系のイケてない少年少女文化をワールドワイドに把握する必要性があるのではないかと考えたりする。
というわけで、画像は、中学生対象のドラマから「Unfabulous」アディと「Ned's Declassified School Survival Guide」ネッドを。
色んな打ち合わせの中で、今年、台湾にも行ったのだけれども、向こうの親しくしている男性イラストレーターに観光案内をしてもらった。ようするに日本の原宿とか代官山みたいなところを案内してもらう予定だったのだが、「僕ここには足を運んだことがないんだよ」といわれて呆然としてしまった。で、河岸を変えてコミックショップを案内してもらったのだが、アキバを案内してもらっているのと変わらなかった。むぅ。
そんな経験と、アメリカ学園コメディが好きだった関係で、長谷川町蔵のサイトはよく見ていたり、カプコン出版部から出たSPY-HIGHを、ハリー・ポッターを継ぐ海外ライトノベルとして非常に注目してきたのだけれども、日本では子供向けファンタジーを除いて、情報が入ってこないから辛い。
日本語で読めるアメリカ学園コメディのTVシリーズの情報ないかなぁと探していたら良いサイトを見つけた。
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ここの「Unfabulous アンファビュラス」と「Veronica Mars ヴェロニカ・マーズ」を見て、アメリカTEEN向けのTVシリーズとして良くできていることが分かる。

Unfabulous アンファビュラス

【物語】アディは13歳の女の子。親友はザックとジーナ。趣味はなんでもかんでも歌にしてしまうこと。新学期も始まり、今年は変身したアディを皆に強調したいと考えている。そのチャンスであった新学期パーティのホスト役の子が怪我をしたために、アディは親の都合も聞かずに新しくパーティ・ホストに立候補するが…。
(中略)いよいよジュニア・ハイに進むアディ (エマ・ロバーツジュリア・ロバーツの姪っ子) が、これまでの格好悪くて人気のない自分にさよならして劇的な中学デビューを果たすために、自宅でパーティを開いて皆に自分のことを印象づけようとするというのが大まかなストーリーだ。しかし私の目から見ると、あの顔で人気ないって言うんだったら、本当に可愛くないその他大勢の子たちに未来はないなと思ってしまう。

よ〜するに、中学デビューを果たす、女の子版「今日から俺は」みたいな話。主人公がアメリカで最高のギャラを取るジュリア・ロバーツの姪っ子という七光りがありつつも、「男の子に対しては非モテ系」「歌が好きで、気分が乗るとすぐ歌う」というので、キャラクター作りをしているっぽい。
こうしたTEENドラマがアメリカでは割と続いている。ただ日本では海外ドラマは「ファミリーコメディ」「大人向けのコメディ・シリアスドラマ」に限定されるし、さらに海外ドラマ放映枠はドンドン減るわ、韓国ブームで押されるわと良いとこない。
苦労しながら英語サイトを辿っていくと、割と評判良いらしいのは分かるのだが、できれば、ドラマ対象年齢である中学生のサイトなどを探したいのだが、さすがに時間がない。
アメリカにおける日常TEENドラマというのを知りたいのだが、どうにも映画だけだと日常描写が少なくなってしまうのが辛い。
特に「恋する十字架 パフィー・ザ・バンパイアスレイヤー」とか、ハイスクール対象はあっても、このような中学生対象のモノなんて殆ど日本未放映なので、このサイトの情報はかなり貴重だったりする。
どうなんだろう? すごく知りたいのは、ようするにこのドラマが「中学生日記」の様に見られているのか(←それはないか)、「プリキュア」の様に見られているのかってことなんだけど……。

Veronica Mars ヴェロニカ・マーズ

【物語】高校生のヴェロニカは、カリフォルニアの金持ちの子弟ばかりが通う学校の生徒だ。とはいえヴェロニカ自身は金持ちでもなんでもなく、たまたま父キースがその区域のシェリフをしていたに過ぎない。ヴェロニカのボーイ・フレンドのダンカンは、その中でも指折りの金持ちのケイン家の一人息子だったが、ある日、ダンカンの妹が何者かによって殺害されるという事件が起き、さらにキースがダンカンの父を誤認逮捕するに至って、ヴェロニカとダンカンの絆はぷっつりと切れてしまう。それ以来ヴェロニカは、学校で孤立しながらも、シェリフを辞め私立探偵として看板を上げたキースの仕事を手伝い始める‥‥。
【初回粗筋】
毎日が楽しかったヴェロニカの高校生活は、しかしある日、(金持ちBFの)ダンカンのたった一人の妹が何者かによって殺され、しかもヴェロニカの父キースが、ダンカンの父を逮捕したことによって終わりを告げる。さらに悪いことにはそれは誤認逮捕で、後日真犯人が再逮捕されたことにより、ヴェロニカとダンカンとの関係はもはや修復が効かないくらいこじれてしまう。それだけでなく、別に親が金持ちでもないヴェロニカは、ダンカンというコネクションをなくした結果、一気に学校の中で友達がいなくなる負け組へと転落する。
ある日ヴェロニカが目覚めると、母はヴェロニカと父を捨てていなくなっており、父は仕事を辞めて私立探偵業を開業するが、家計は苦しい。もはや学校では誰もヴェロニカに話しかける者はなく、それでも意地を張ってパーティに出張るが、いつの間にやら強い酒を飲まされた挙げ句、正体不明に陥り、翌朝レイプされたことに気づくが、相手の顔すら覚えていないのだった。

女子高生版ハードボイルドだ。いや〜、この設定はいいよ。「ロズウェル」はドンドンだらけていったなぁ……という感じが強くて、これなら秋山瑞人の「イリヤ〜」読んでりゃいいやと思わざるをえなかったが【むろん、ヒロインのシリ・アップルビーは別】、女子高生探偵というのを無理なく成立させている設定がえらいスマート。
こ〜ゆ〜のをライトノベル領域で書かせようとするのなら、ちょっと大人の麻生俊平とか桐生佑狩になるんだろうなぁ……。本来的にはこういうのを富士見ミステリー文庫でやればいいと思うのだけれども。なかなか書く人を選ぶかも知れない。

(登場キャラクターは)自分がどの階級に属していようが、皆それぞれに思っていることはあるのであり、それぞれに筋を通そうともがいたり、自分なりに突っ張ったりするのだが、その辺の描き方が、実際にああ、オレもこういう時代ってあったなあという感じで、ちょっと胸キュンものなのだ。

こういうのが良い感じ。

あとサイト巡りで色々注目しているのが、ジュニア・ハイ(中学生)の男子が主人公?のNed's Declassified School Survival Guide。
ちょっと英語読むのに時間がないので読めないが、脇役の男の子といい、ヒロインの女の子といい、完全に現代版ハリー・ポッター
ちょっと頑張って英語サイトを巡って、第一シーズンの内容を把握する予定。
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