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深町秋生「ダブル」にみる「ダークナイト」のジョーカーの影

一応、生存報告を。大量に書きたいことは色々あるのだけれども駆け足で。
さて深町秋生さんの新作「ダブル」はすごい傑作。作家としてメルクマールになる一作であるのは間違いない。

ダブル

ダブル


ネットでは女刑事が人気ですが、個人的には主人公の仇役である新興マフィアのボス・神宮がとても魅力的。名前から分かるとおり、「ダークナイト」のジョーカーをモチーフにしたキャラクターである。
「覇権的な秩序よりも、享楽的な混沌」を追い求め、「聞くたび毎に過去の経歴が違う」「自分とベースを同じくする主人公の本性を暴きたがる」あたりなどにそれはたびたび言及されています。
ゼロ年代的な悪役であるジョーカーをどのようにしたら倒せるのか。
言い換えるなら
「ジョーカーを倒せる主人公は、何に依ったどんな存在なのか?」
それが本作の一つのテーマになっている。
と同時にジョーカーを倒せる主人公を造詣したあと、
「はたしてジョーカーを倒した後、はからずも怪物化せざるを得なかった主人公をいかにして救済するか」
というのが、「ダークナイト」への一つの返歌ともなっているので、ファンは注目して読んで欲しい気がする。
まぁこれ以上書くと、発売間もない作品の分析と言うよりもネタバレになってくるのでやめときますが、最後までノンストップで楽しめました。
発売日を考えても、確実に大藪春彦賞に絡んでくるであろう本年度の傑作の一つであるのは間違いない。
ダークナイト 特別版 [DVD]

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まぁ詳しい分析は発売後一、二ヶ月を経たあたりで〜。