今日の「ちりとてちん」とよしながふみ

昨日・今日と「ちりとてちん」では仮面ライダーギルス役だった友井雄亮が演じる、馬鹿なボンボン・和田友春が活躍。
主人公・和田喜代美(B子)の成長の様を前回観てしまった友春は、勝手に思いこんでいた婚約解消を、B子の家族に報告に行く。その友春を通じて娘の成長を知ってしまった父・正典は、落語家になりたいというB子の真剣な思いを知り、草若師匠に、あれほど反対していた娘の落語家への弟子入りをお願いに行くのであった。
その時、徒然亭草若は、正典から差し出されたカセットテープを見て、20年前にカセットテープを落語会場で欲しがっていた塗り箸職人こそが、B子の祖父であり正典の父であることを知るのであった……。
いやぁ……「泣きの金曜日」に相応しい回だった。さすがに第一部クライマックスと言ってよかった先週に比べるとやや落ちるけれども、相変わらず素晴らしい脚本!
馬鹿なボンボンであった友春が、自身の工場を継ぐことに関する想いとかまでもキチンと描かれていて、本当に捨て回がない。
そうそう、よしながふみの「きのう何食べた?」を購入し、これまた堪能した。

きのう何食べた?(1) (モーニングKC)

きのう何食べた?(1) (モーニングKC)


うーん、けどねー、はっきりいって化けはじめている藤本有紀が無視出来ない。
藤本有紀に関しては一度キチンと書かねばならないよな。
ちりとてちんの凄さを伝わるように書くのはむずかしい。ただこのドラマが朝の連ドラでやっていることを比喩的に言うと、

月刊で「きのう何食べた?」「大奥」の2本描いているよしながふみがいる。
土曜ドラマとして「野ブタ。をプロデュース」を描いていた木皿泉がいる。
で、毎朝NHKで「ちりとてちん」を半年間見られる藤本有紀がいる……
(しかも出来はどうやら宮藤官九郎の昼ドラ「吾輩は主婦である」を越えているっぽい)

ありえない……。なんかすごいことをやっているよね。
これが低視聴率なのは、もうしょうがないか。
朝のウォーミングアップの時間に、時速100マイルの剛速球を投げられている
ようなドラマだもんなぁ。
演じる俳優が、大阪スタジオで撮影に行く時に新幹線内で脚本を読んでいると号泣してしまうというのもわかる。このあたりなんとかキチンとまとめたいところ。