HELLSING的に宇野常寛氏がミレニアムの少佐なら、佐々木敦氏はイスカリオテ機関のクロムウェルだよねってのを枕にSFマガジンの論壇誌としての意外な強さの発見について

ネットで決断主義を検索したら、超面白いHELLSINGコピペを見つけたので、ちょっとブクマして引用。

諸君 私は決断主義が好きだ
諸君 私は決断主義が大好きだ
バトル・ロワイヤル』が好きだ 『リアル鬼ごっこ』が好きだ
ドラゴン桜』が好きだ 『DEATH NOTE』が好きだ
コードギアス』が好きだ 「(平成)仮面ライダーシリーズ」が好きだ
Fate/stay night』が好きだ 『野ブタ。をプロデュース』が好きだ
小説で 漫画で アニメで TVドラマで
特撮で ライトノベルで 映画で PCゲームで
ウェブログで 同人誌で
この地上で行われるありとあらゆる決断主義が大好きだ
戦列をならべたゼロ年代の想像力の一斉発射が轟音と共にセカイ系を吹き飛ばすのが好きだ
空中高く放り上げられた第三世代オタクの自意識がパワーゲーム的世界観でばらばらになった時など心がおどる
(後略)

あー、宇野常寛氏がHELLSINGの少佐になってるよぉー。これには大笑い。
しかしあの連載では一言も「決断主義が良い」なんて書いていないのだけれども、なにやら「はてなスフィア」では、いつの間にか「決断主義」の大御所になってしまったかのようで、来週にでも後期「ファウスト」で連載が始まりそうな雰囲気(なのか?)。
ちなみに宇野常寛氏がミレニアムの少佐役だとすると、
サブカル方面(横)から殴るイスカリオテ機関のエンリコ・マクスウェル役は佐々木敦氏ではないか
と愚考します。
アンデルセン神父役はチャーリー、鈴木謙介氏ってコトで一つ。
すなわち

佐々木敦
(90年代サブカルによる)熱狂的再征服(レコンキスタ)を発動する

とか

佐々木敦
「ならば我々がする事は言葉で何かいう事ではない
「最高のタイミングで 横あい(サブカル)から思い切り殴りつける
「そうだ!!
「最後の最後にクイックジャパンの表紙で拳を上げて立っているのは我々だ
「先程 黒幕猊下の命を以って動員令が下された」
鈴木チャーリー謙介
「ほう」
佐々木敦
糸井重里小沢健二本田由紀中原昌也 及び
外山恒一(トヤマコウイチーズ)の選挙事務所もこちらに移動させた
「聖処女管理局第三課《サークルクラッシャー》も行動を始めた
「恋愛未経験オタク戦術専門に想定したメイクを準備している」
鈴木チャーリー謙介
「ふふふ それではまるで十字軍(クルセイダー)ですな」
佐々木敦
「そうだ そうだとも  だが 敵はヤンキーではないぞ
「今度の敵は セカイ系オタクだ
「上等じゃないか
「ブログというブログに
「ブクマというブクマに
「90年代の我々のように 奴らオタクの死体を積み上げよう
「貴様は 我々の切り札 鬼札(ジョーカー)だ チャーリー
「誤配を問わず(TBSへ)帰投せよ」
鈴木チャーリー謙介
「わかりました」
四巻 - Valhalla Wiki*
ちなみにこのギャグはイメージです

いかん、あまりに比喩が当てはまりすぎて一人で大笑いしてしまった(笑)。
ま、冗談はさておき、あの連載でも決断主義の次がある」って論旨のはずなんだけど、ほとんどの人はそれを読み飛ばして、「決断主義だって古い」とか「決断主義には特殊能力が必要」とか書いてあるのが不思議っていうか、ムチャクチャ。
そこまでして、「あえて」セカイ系なんちゃらにこだわろうとしていること自体が、決断主義化しているとして絡めとられるはずなんだけど。
ちなみにそういうところはさすが転叫院氏あたりは視野に捉えています。

楽天が運営するポータルサイト : 【インフォシーク】Infoseek
あなたが決断主義に憤ることそれ自体が、決断主義を正当化してしまう
決断主義的、パワーゲーム的世界観とは、「人は自分の正しさを政治的なパワーゲームによってしか正当化できない」というものである。である以上は、あなたがたが「決断主義が正当化されるのは許せん!」という憤りを公開することこそが、そのような憤りに基づく政治的パワーゲームを行動化しているという点において、決断主義を正当化してしまうのである。

こっちの95年エヴァンゲリオン文化圏の終わり−−知的な塹壕としての「ゼロ年代の想像力」スタートと、よしながふみ「フラワー・オブ・ライフ」完結について - さて次の企画はでも、多分、宇野氏の考えている射程は、セカイ系の方々が噴き上がってしまうのよりも遠く広いよという指摘のつもりで、だからこそよしながふみフラワーオブライフ』と絡めたんだけど、まぁ無意識的にスルーされちゃった。テヘ。
ま、そんなことよりも最大の驚きは
SFマガジンがこれほど論壇誌として機能するとは誰も思わなかった。
ってことでしょうか。俺の最大の驚きもこの点にあったりします。
すでに反響レベルにおいて、クズSF論争を越えているかもしれない
っていうのにビックリだよね。
高千穂遥氏の「ガンダムがSFである、ない論争」をやっていた時は、俺もまだ中学生だったので、ほとんど海外紛争みたいなもんだったし、SFクズ論争の頃は、「ライトノベル完全読本を実現してラノベブームを可視化しちゃおう」って方に熱中していたので無関係だったのですが。
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SFクズ論争は、わりとSF誌内部で閉じた感じで収束してしまいましたが、『ゼロ年代の想像力』論争は、雑誌マーケット的にはSFマガジンの波及力はそれほどないけれども、40代以下向けの論壇誌としては、信じられない粘り腰をみせたSF誌よりも拡がっていきそうなので、二回目が非常に楽しみです。
考えてみれば、SFマガジンはエヴァ特集で完売したコトもあったわけだし、
SFマガジンは今なおある種の読書人の教養の一部として機能する力を持っている
ってことだろうね。これはすごい発見だった。

HELLSING 4 (ヤングキングコミックス)

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