GoogleがNASAと提携。銀河百科辞典の編集に乗り出す

いやタイトルにはちょっと偽りが多すぎるが(笑)、凄い事になってきたなぁ。
グーグル、NASAと提携--月面版Google Earthなどを開発へ - CNET Japan
NASA-Google partnership ready for liftoff - CNET News

 NASAのエイムス研究センターとGoogleが提携に正式合意した。科学データ検索技術の研究や、月や火星でもGoogle Earthのフライオーバーを実現するなど、さまざまなプロジェクトで提携が進められる。
 この研究開発関連の提携は、2005年9月にGoogle最高経営責任者(CEO)、Eric Schmidt氏によって発表されたが、その1年後にはGoogleとエイムス研究センターの双方の関係者が障害の存在を認めていた。米国時間12月18日の発表は、両社の提携をようやく確実なものとし、そこからまもなく誕生する製品を暗示する内容となった。

なんかグーグルの目指している領域……仮にソレを「全知」というのであるならば(まぁこれもスゴイ書きようだが)……その「全知」の含む領域が、現実レベルでドンドンと拡大していることについて認識を改めなければならないようだ。
Google Earthの起動画面は、「宇宙空間から地球がアップされる」訳だが、近い将来というよりももう来年くらいには「地球=月軌道と火星軌道を表示する起動画面」に変更されるかもしれないわけだ。まぁそんな使い勝手をして楽しむ人は少ないだろうが、ともかく「地球=木星圏」が舞台の機動戦士ガンダムシリーズ、「地球=冥王星」が舞台の超時空要塞マクロスははいらないとしても、「地球=火星」が舞台の機甲創世記モスピーダ辺りの舞台はすべて入ってしまうわけで大変だ。
とりあえず予定されているプロジェクトとしては、

  1. 「まもなく」開始されるGoogle Earthの火星や月の表面でのフライオーバー
  2. リアルタイムの天気予報やビジュアライゼーション
  3. 国際宇宙ステーションISS)やスペースシャトル活動のトラッキングデータ

そのほかに「人とコンピュータの対話」「教育関連のコラボレーション」の他に共同ミッションの可能性まであるのだそうだ。
なんか太陽圏を舞台にしたSFを書く時に、NASAだけではなくてGoogleを出さなきゃならなくなるのか……。なんといか「銀河百科事典」を編纂すると言いはじめても驚かなくなってきたなぁ……。
SFには文明と知性を現す象徴=シンボルというのが良く出てくる。まぁ知られているモノとしては、アシモフファウンデーション・シリーズにおける銀河帝国の「宇宙船=太陽」マーク、デビッド・ブリンの知性化シリーズに出てくる「銀河ライブラリー」システムの「渦巻く銀河系」とかがある。
でもまさか
Googleのロゴが宇宙的文明と知性を代表する象徴=シンボルとなりうる可能性がでてきた
というのはちょっと想像過多かもしれないが、あながち間違いとも言い切れないのがすごいよ。
まさに銀河百科辞典(エンサイクロペディア・ギャラクティカが想像の産物ではなくなってきたのかもなぁ。
この状況下にくるとまず俺が侵略宇宙人だったら、ナノマシンをGoogle本社に送り込むね(笑)
友好的な宇宙人であっても条約を結ぶ時に「そちらのデータベースgoogleとこちらのデータベースを直結しましょう」とか条文に盛り込むね。

ファウンデーションシリーズ - Wikipedia
銀河百科辞典(エンサイクロペディア・ギャラクティカ
科学技術や歴史などの膨大な知識を纏め上げたもの。現在の銀河帝国が崩壊することでおこる知識の散逸や消失を防ぎ、新しい第二銀河帝国を発足させる為の助けにするという理由で編纂作業が行われる事になった。ターミナスに追放されて50年後の時点では資料収集や準備がすんだ頃で、あと5年で初版の第1巻が発行される見込みだった。500年後にはコンピュータ化され、毎日改訂作業が行われている。

ココまで来ると、地球圏のSFを描く時に、NASAレベルでGoogleを無視できないってのが想像を絶してますな。あーアシモフ翁にもこの状況を見せたかったなぁ。

ファウンデーションの彼方へ〈上〉―銀河帝国興亡史〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)

ファウンデーションの彼方へ〈上〉―銀河帝国興亡史〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)


星海の楽園〈下〉―知性化の嵐〈3〉 (ハヤカワ文庫SF)

星海の楽園〈下〉―知性化の嵐〈3〉 (ハヤカワ文庫SF)

後のファウンデーションである*1
燃えー(笑)*2

*1:某SF作家よりmixiに書き込み

*2:というか、そういう宇宙未来的な先進性を感じさせる企業が現在あるというのがスゴイんだよなぁ