講談社BOXと団塊ジュニアの教養メルクマール

講談社から講談社BOXの第一弾が届いた。泊まり込み三日目にも関わらず、仕事の進捗が遅いので外出がはばかられる時にこーゆーのが届くと嬉しい。HJ文庫の今月の新刊も届いたし、これで今日の泊まりも大丈夫だ。
とりあえず他にも積んであるままの本もいっぱいあるので、ここいらをナントカしないとだめだなぁとはおもってるんだけど。
ラインナップは以下の通り。

さくらの唄(上) (講談社BOX (アA-01))

さくらの唄(上) (講談社BOX (アA-01))

化物語(上) (講談社BOX)

化物語(上) (講談社BOX)


成功学キャラ教授 4000万円トクする話 (講談社BOX)

成功学キャラ教授 4000万円トクする話 (講談社BOX)

SPEEDBOY! (講談社BOX)

SPEEDBOY! (講談社BOX)


ラインナップリストを見ただけでは、今ひとつ分からなかったのだが、実際に手にとるブックデザインと装幀を眼前にしてこの講談社BOXがターゲットとしている「若者向けハードカバー」という方向性が分かったような気がする。
こういったブックデザインで、中高生に届けられるマンガ・教養・小説本としては、「はじめて手に取る本の形」としてのブックデザインとして、非常に良くできているのではないかと思った。さすがに団塊ジュニアより上の年代である私からすると手には取りにくいデザインではあるが、私とかがメインターゲットではないから、これが正しいのだろう。
さて、前から度々書いてきているけれど、2年ぐらい前から興味のあることは「教育」だったりする。新政権に替わってからの最近のフィーチャーぶりには、正直、辟易しているけれども……。
講談社BOXは中高生がちょっと背伸びをして買う箱入りハードカバーとして機能するとして、では親が子供に買い与える書籍とかではどうだろうなどと考えつつ、スタジオで打ち合わせしている時に<団塊ジュニアの世代が小中学生だった時、その「家庭の教養度」をしめるメルクマールにはどのような物があるか>という話題になった。
その時に話題に出たのが、百科事典・ステレオ・文芸誌購読・チャイクロ・科学雑誌購読(NEWTONとかオムニ)・8ミリ・マイコン・世界文学全集・ホームビデオ・ピアノ・オルガン・海外旅行etc.
5年程度のスパンで替わってしまうモノだし、俺の周囲の視点ではちょっと古いメルクマールになってしまうのだけれども、俺の見る範囲で団塊世代ジュニアで「あ、こいつは良いトコのお坊ちゃんで頭が良いな」という知人・友人たちの家庭には

百科事典・世界文学全集・ステレオ

が揃っていたような気がする。多分、団塊ジュニア小学生の時の教養三種の神器となるとこういったラインナップになるような気がする。
時期を考えると、ステレオではなくラジカセなどにしても良いのかもしれないけれども、ただ単なるプレーヤーでは意味がなくて、ステレオに付随するクラッシックとかジャズのレコードがないと、家庭の教養度合いのメルクマールとしては機能しないので、ちょっとここではステレオなのかなと思う。
小学五年生から中学生までの間で、家で一人退屈な時間を過ごさざるを得なくなった時に、手の届くところに「この三種の教養神器」があるというのは意義深いだろうなと思う。ようするに身銭を切ることなくアクセスできるということは。
勿論、現在だとこれはかなり変わってくるだろう。おそらくは、日経KID+か、日経プレジデント ファミリーなどに書いてあるだろうけれど、個人的にはこんなかなと思っている。

常時接続環境・世界文学全集・衛星放送(有料映画チャンネルとDISCOVERYチャンネル契約済)

もっとも百科事典と良い環境で聞けるステレオ(&それに付随するCD)などは、あるに越したことはないだろう。常時接続のインターネット環境が合った方が良いのかどうかと言うのは、ちょっと微妙かもしれない。
今だったら文芸誌を購読するよりも、サブカルチャー雑誌をいくつか買っておくぐらいの方が良いのかもしれない。ココイラ辺り、ちょっと忙しすぎて絞り込めてない。
ちょっと個人的に要注目しておきたい項目である。
【追記】
知り合いから重要な指摘が!

「ゲーム機が家にない」というのも重要かも。あるいはあっても「厳密なゲームの制限時間がある」とか……。

なるほど、その通りかもしれない。団塊ジュニアのチョイ下ぐらいになると、「マイコンの存在」というのも「家庭の文化度合い」を示すメルクマールだったんだけど、現在、「家庭用ゲーム機」に限定するのであれば、それは「文化度合い」を下げる要素になっているのかもしれない。