トミタ君のお父さんと私

内田樹の研究室: トミタくんのお父さん
昭和天皇靖国神社A級戦犯合祀メモについて、内田樹との関わり。

それからしばらくして、トミタくんのお父さんは宮内庁長官になった。
そのときにはじめてある種の超高級官僚は、警察と自衛隊と宮内庁を結ぶネットワークをコーディネイトすることを主務としているのだということを知った。
考えてみれば、当然のことである。
そのトライアングルこそが旧称でいわれたところの「國體」の中枢なのだから。
そのトライアングルの管理者に求められるのがどのような人間的資質であるかはぼくにも想像がつく。
恐ろしく頭が切れて、決して感情的にならず、私利私欲がなく、トップシークレットを供与する無数の「アセット」を国内外に有していながら、その情報を利用することを出来る限り自制できる人でなければ「こんな仕事」は務まらない。
警察と自衛隊と天皇制をむすぶネットワークの中枢にいた富田朝彦氏のもとにどれほどの質と量の情報が届けられたのか、とてもぼくには想像がつかない。

うわ! 面白い! やっぱりこの年代あたりの戦後史の闇は最高だな。