KINOをようやく読めた

本当に時間がないので、ようやく「KINO」を読めた。もうすぐに次号が出ちゃうのね……。色んなインタビューがある中で、いくつかハッとさせられたアハ体験(嘘)があったので備忘録として描いておく。
長崎尚志のインタビュー
漫画家は「新しい悪」を描けないといけない。そうしないとその悪に対峙する「正義」が描けない云々。
これはちょっとハっとした。20世紀少年における「ともだち」とかレクター博士とか、90年代以降のヒット作には確かにそうだと感じた。なるほどね。これは長崎も担当作家に感じたらしいのだけれども、「この人本当に悪人が描けるのかな?」という疑問は俺も抱くことが多いので、ちょっとここには注力しておく。
時代時代に即応した新しい悪を描き、それを倒す正義の味方がいなきゃいけないってことか。この部分、古いものだけを引きずっていてはいけないなと思う。
個人的にはレクター博士よりも、オーソン・スコット・カードに出てくる登場人物の方が、後々に与えた影響は大きい気がするけど、カード論はすごく面倒くさいのでまた今度。
少年マンガの主人公は「約束」をする
これは忘れやすかったので、ちょっと備忘メモ。確かに少年マンガの主人公は、ヒロインや登場人物たちに「強い約束」をすることが多い。それがテーマ、あるいは主人公に対する縛りとなってストーリーを引っ張っていく原動力になってる。
タッチなら「南を甲子園に連れて行く」、ONE PIECEなら「海賊王になる」。DEATH NOTEなら「新世界の神になる!」ってところか。
主人公が言葉に出して発言した「約束」は、キャラクターを縛る《呪い》となると同時に、それに力を与える《祝福》になる訳だ。

KINO Vol.1

KINO Vol.1