アメリカ人の好きな陰謀論の功罪

アメリカ人は陰謀論が大好きだ。それは宗教的な陰謀論とも絡んで、訳の分からないUFO談義とかインテリジェントデザイン説になったりして、非アメリカ人に舌打ちをさせる場合が多い。
けれどもその反面、「政府からプライバシーを守らなければ行けない」「政府や宗教機関を監視しなければ」という、これまたリベラルな脅迫観念にもなって、それが結果的に民間の研究者であるホイットフィールド・ディフィーやマーティン・ヘルマンに公開鍵暗号方式を案出させ、アディ・シャミルにRSA暗号開発をさせ、フィル・ジマーマンにPGP方式を世界に流させる原動力にもなっている。
陰謀好きな国民性そのものが、コンピュータ・ネット技術発展の為のラディカルな推進力の一つにもなっているわけで非常に面白い。