丸井の水着・浴衣CMが今年もいいセンスだ!

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昨年の丸井のCMは吹石一恵の淡い初恋を描いたシリーズCMで非常に良かった【水着はもう卒業と言っていた吹石一恵を口説き落としたらしいのは本人のコメントで確認済】。先月から開始された今年の加藤夏希黒谷友香の水着・浴衣CMがこれまたいい感じ。夏に恰好いいCMが見られるというのは、あきらかに時代の雰囲気が良くなっている証拠だ。未来が明るくっていいなぁ!
「ロビーナ」「オタク」「エコエコアザラク」「GO!GO!HEAVEN!自決少女隊という〈ゴス少女〉のイメージが付いてきてしまっていた。加藤夏希はどう撮っても暗い影が残りがちという意味で暗闇の方が映える。目の隈も強いし……。このままだったら絶対、ウィノナ・ライダーみたいに万引きして捕まると思っていたのだが(←酷い言い方だ! まぁ水10のいじられ方は悪くないけど) とにかくCMとしては使いにくかった。だからスーパーロボット大戦のCMなんかやってしまうのだが、それはまったく創造性のない使い方だった。
バンプレスト、PS2「第3次スーパーロボット大戦α」浴衣姿の加藤夏希さんが登場するTVCMを撮影
その加藤夏希を、イケイケ水着ギャル――といっても格好いい男の子・玉木宏との初めての海に来た故のいつもの私と違う高揚感――を爽やかに撮れているので、バブルの時のような嫌みったらしさがない。普段は決してこんな感じじゃないけれど、「恰好いい男の子と海に着たんだから張り切らなくっちゃ!」という感じが画面から溢れてくる。俳優のセレクションが良い。まんま「万年少女マンガ娘」の吹石一恵にわざわざ水着・浴衣を着せて、姉との三角関係を演じさせる「いつか白馬の王子様が……(Someday your prince charming will come)」話を抜群のセンスでやって凄かったのだが、今年も配役のセンスが頭二つぬきんでている。
徹底的にバチった明るいライトで平面・光沢的な画面にして、下から煽ったアングルで変な歩き方をさせ、明るく開き直らせる撮り方。これがはまっている。こんな撮り方を篠原涼子とか神田うのとかにしようモノなら凄い下品になるんだけれど、加藤ならならない。
「今年は何回着られるかな」というキャッチフレーズで、黒谷友香とともにやっている浴衣CMも興味深い。「見慣れぬBFの格好いい浴衣姿をちょっと眺めていたくて隠れてみている」というちょっとはにかむようなシチュエーションを照れもなくピュアに撮れている。
去年から、丸井のCMが「憧れ」「初恋の高揚感」を描くのが急に上手くなっていて本当に不思議だ……。
そのくせ今年の丸井が売り出したい水着はフリル付き。そして加藤夏希に着せている水着は黒。ゴス少女の文脈を守っているし、本当にスゴイよ。この文脈を遵守する堅さはデスノート弥海砂ミサミサ)なみだ。あー、DEATH NOTEアニメのミサミサ役は加藤夏希かなぁ?
吹石一恵 CMと演技力で急浮上
Infoseek ニュース - ニュース速報、芸能スクープなど満載
という記事があった。ドラマでの吹石一恵の知名度の急上昇は「新撰組!」の影響が大きいと思う――その前に「やんちゃくれ」「ロッカーの花子さん」があって微妙にNHK女優だった――けれども、CM業界での認知度が一気に高まったのは、やはり去年の丸井の水着・浴衣CMの影響が非常に大きい。
演技が上手くて清潔感があるんだけれど、今ひとつ地味だよね……みたいな吹石一恵や加藤夏希みたいな女優を「初恋の初々しさ」「彼氏との初めてのデートでの高揚感」へとうまく転化してしまうのだから、このCMディレクターはたいしたものだとおもう。ちょっと昨年からのこのシリーズに注目中。監督の名前を聞いてみよう。去年と同じだろうか? だとしたら要注目だ。ひょっとして来年は加藤夏希がクルかもしれない? いや、加藤の場合、ここまでくるのに時間がかかりすぎなんだけど……。

丸井サイトで連載されて言うマンガも相変わらず面白い。

http://www.0101.co.jp/topics/150cm/