今週のNEWSWEEK:成功する組織の法則

今週のNEWSWEEK誌で興味深い記事があった。
コーラン冒涜事件問題に関しては、さすがに追っかけている暇がないのでスルー。
面白かったのは学術研究とエンターテインメントの両分野に置いて成功したチームの法則についての記事だった。

成功する組織の法則

成功する組織には、多様性があるものだが、その多様性とは何か? それを調査によって検証したノースウェスタン大学の研究論文についての1P記事が面白い。
研究チームが素材として当たったのは以下の二つ

  1. 学術研究チーム 論文の引用回数を成功の指標とする。
  2. ミュージカル 過去1世紀のミュージカルを全検証。公演期間を成功の指標とする。

そうしてみると、最も成功したチームは、「学術研究」「ミュージカル劇団」において共通していて二つの要素があった。

  1. ベテランと新人を織り交ぜたチームであること。
  2. 過去に一緒に仕事をしたことのないベテランが少なくとも数人いる。

多様な顔ぶれを揃えることは意味があるのだが、民族や人種、性別はそれほど創造性に影響を与えないらしい。
NEWSWEEK誌では最初の条件は割と納得、二番目は意外という論調だが、個人的には双方ともにかなり納得の条件だ。
記事では学術論文を例に挙げても分かりにくかろうとミュージカルを例に挙げている。その中で「若手とベテラン」「組んだことのないベテラン数名」という双方の条件を満たして成功したのが、『ウエスト・サイド物語』だということ。
最悪なチームメンバーというのは、「毎回のように同じ仲間で組んで仕事をする」ところなのだそうだ。

20年代の「失われた10年」は大御所の時代。コール・ポーターやリチャード・ロジャーズ、オスカー・ハマースタイン2世らが君臨していた。彼らは毎回のように、同じ仲間と組んで仕事をした。
その結果、この時代はミュージカル作品の87%が鳴かず飛ばずに終わったと、研究報告の執筆に参加した経営学者ブライアン・ウッツィー言う。
(中略)
過去の多くの研究が示すように、シリコンバレーで次々にハイテク企業が生まれるのは、人材の交流が活発だからだ。
一方、ボストンの128号線のハイテク地区では、より「硬直した」人脈がネックになっている。決まった顔ぶれで毎回チームを組む傾向があるのだ。

はてさて、ゲーム業界ほかはどうなるかな?