ソニー久夛良木副社長、降格!

世界ワースト経営者に選出された出井さんを辞めさせるのは遅すぎたかな。

経済誌での珍妙・出井発言(ネタ元のGQ04年6月号発掘した)
「ソニーのトップになって最大の特権は、世界各地のおいしいワインを楽しむ機会が多いこと」
「この夏の快挙といえば、ソフトバンクの孫さんにゴルフで勝利!」

なんてすごかったからなぁ。経済界全体がソニーを疑ったそうだ。
久夛良木副社長の降格に関しては、ゲーム業界の大激震なので、時間はないが二つだけ予測される影響を書いておく。
基本的にこれで久夛良木ソニー社長誕生という目は、たとえ今後、PSP&PS3が大成功をおさめたとしても、その功績だけでは実現しないことが明らかになったか?

1)ホームサーバ戦略からのゲーム部門撤退

ソニー全社の悲願であったホームサーバ戦略での変更が予測される。少なくともPSXのようなものは出なくなるだろう。ゲームとの連動を考えなくても良くなるというのは、双方にとって良いことだと思う。
あれは久夛良木社長戦略の一環でしかなかったからな。

2)PSPの携帯情報端末戦略の後退

PSPは次世代のウォークマン」と久夛良木副社長が宣言していた戦略からは撤退が予想される。単なるゲーム機が、自社方式のディファクトスタンダード化のために肥満児になるようなことがなくなるのは良いことだと思う。将来的にPSPは携帯電話と連動とかクタタン語っていたけどそれもなくなったか。
一度は社長レースに破れて、ソニー・エリクソンという不採算部門にとばされた、久夛良木さんのライバル・井原さんが、最近のCM量から分かるようにソニー・エリクソン部門を復活&副社長となったことを見ると、ソニー携帯が何も不採算のPSPとくむ必要はなくなったわけだし。
……でもすでにPSPには色々積んでしまっている以上、基本的にPSPの敗退は決まったようなものか。結局、ソニーにおけるPSP開発部門は、PS2で失敗した人間が流される島流し部署というのを払拭できなくなったな。



さて、問題はPS3だ。このことが次世代機戦争の渦中にあるPS3に対してどのような影響を与えるかはまだ分からない。
ネットで読む限りでは、ストリンガー社長もゲーム部門を重視しているような発言があるし、さすがにすぐにcellを辞めることはないだろうし【もっとも決算発表の前にこんな大規模な役員交代劇を発表するくらいだから、もはや何でもありかもしれない】。
アメリカのソニーがどれだけゲーム戦略を重視しているか分からないが、ひょっとすると次世代機の構図は、マイクロソフトvsソニー(SCEI)というよりも、マイクロソフトvsアメリカ・ソニーという、実は米vs米対決なのかという構図になっているような気がしないでもない。ちょっと情報収集してみよう。
さて、あれほど一時はソニーを好き勝手に動かしていた「歩く原子炉」(切込隊長著書より)の久夛良木さんが、はたしてSCEという古着で満足できるのか? いろんな意味で興味は尽きない。
簡単な予想としてはアニプレックスといったアニメ部門などへSCEが、またぞろ触手を伸ばしてきそうな気がするが……さて?? 昨年失敗しまくったのをまたやるかなぁ?
とにかくナムコ丸投げじゃなくPS3開発関連の立て直し、自社&外注ソフト部門の立て直しに傾注するべきだと思うが……。

直近の大きな発表会は5月のE3。いやはや目が離せなくなってきた。

【参考】
[R30]: ブログがソニーの社長候補のクビをとばした件について
XREA.COM