吉田戦車が人妻を好きなわけ――高橋留美子症候群

今週のスペリオールの映画コラムでは、吉田戦車Mr.インクレディブルを取り上げている。登場キャラクターの中では、現在は普通の主婦をやっている元スーパーヒーローのお母さんがスゴク良かったと絶賛している。

人妻アクション映画の傑作であるからだ

とか書いてあるし。なんだよ、「人妻アクション」って?
吉田戦車のマンガには、よく変な人妻が出てくる。「みっちゃんのお母さん」とか「シークレットグッズを履かせる人妻」とか。
今回のコラムで、その理由が明かされた。高橋留美子体験が原因らしい。
いや、高橋留美子体験といっても吉田戦車と人妻・高橋留美子が不倫したとかそう言う問題ではない。

高橋留美子先生の『うる星やつら』の中で、今も忘れられないひとコマがある。
主人公たちが『人妻あばれ旅』というポルノ映画を観る、というそれだけのシーンだ。それだけであるが、この単語の組み合わせのすばらしさ。なんと面白そうな胸おどるタイトルだろうか。すいませんが、看板を模写させていただきます。
描き描き。ああ、プロの絵の模写は楽しい。

なんか折角なので画像をアップした。う〜ん、こんなシーンが『うる星やつら』であったのか? もし何巻のどういう話か分かる方がいたら教えてください。
吉田戦車は「妹萌え」的なものを毛嫌いし、人妻大好きらしい。
そういえば吉田戦車のゲームマンガ『ゴッドぼんぼん』内において、「同級生2では旅館女将が大好きで、4歳の娘に自分の性癖を知られた」とか書いていたしな。その原点が高橋留美子にあったとは……。

私もつたないながらマンガの中で多くの人妻を描いてきた。きれいで変な人妻を描きたい、と思う気持ちはたぶん『人妻あばれ旅』が脳に焼きついたときに芽生えたのだと思う。

平井和正をはじめとして高橋留美子はオタク第1世代とその前の世代に色濃く影響を及ぼしている。まさに高橋留美子症候群。
凄いなぁ……。