エンタテインメント業界雑感:XenonとPS3はどうなる? 来年のゲーム業界

ゲーム系サイト等に取り上げられたせいで、1日8000アクセスという、天広直人話題を取り上げたとき以来のアクセス数を記録したので、少しゲーム分野についても触れておいた方が親切かも……今日はゲーム業界の話をしよう。
あ〜、今日の画像はゴン太くんVSタップくんということで。現在、表参道のスパイラルホールで開催中のキャラショーで展示中。嫁さんと外食中に発見。
X-box2、コードネームXenonの情報がドンドン出つつある。もちろん、次世代機であるPS3に対しても並列的にソフト供給をするゲームメーカーも多いが、今回、本気で据置ゲームに置けるヘゲモニーを確立しようとしているマイクロソフトは様々なメーカーへの取り込みにかなり積極的だ。
X-BOX2に関しては来年の1月6日からラスヴェガスにて開催のConsumer Electronics Showで色々発表するらしい。日本で開発請け負っているゲームメーカーもかなり人を派遣する模様で、もう年内・年明け第一週の打ち合わせがしにくくなってきつつある。
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どの程度の発表が行われるのかはよく分からないのだけれども、こうした状況を見ていると今回のCESは色々な意味で要注目かもしれない。マイクロソフトは日本ゲームメーカーの取り込みが非常に盛んだ。いやゲームメーカーだけではない、ゲームに関わりそうな分野すべてに対して投網のようにマイクロソフトは人材収拾網を広げつつある。今回の特徴を言うのであれば、アニメ・コミック分野のみならず、ライトノベル分野に対しても視野を広げている。……まぁライトノベルブームだしな。打ち合わせの度毎に「ライトノベル完全読本 (日経BPムック)」を出されるので恐縮する(恥ずかしいので巻き込んでやれと思って「ライトノベル☆めった斬り!」を買って渡していたら、もうメッタ斬りを5冊も買っている計算になった)。
個人的にはソニーは決して嫌いな企業ではないのだが、PSP(及びPS3)陣営とXenon陣営を比べると、明らかにソニー側からのアプローチが稚拙で困ることが多い。ここ2日ほどで2カ月前のLOGを1万PV以上、参照されてしまい、困惑する部分も多いのだけれども、2004-10-24 - さて次の企画はが少なくともPSP事業部に置ける実態なのだからソニーの病根は深いと言わざるを得ない。
任天堂が積極的に版権事業に乗り出しつつあるなどといった大転換方針に見られるように、実はここ3〜4年スパンで、ゲームメーカーの経営陣はスゴイ勢いで刷新が進みつつある。また一度、経営のハンドリングを失敗したゲームメーカーが次世代機への切り替えに際して起死回生の一手を討とうと企画をしているという話も良く聞く。
アメリカのゲーム開発者の若手では「俺たちはハリウッドに勝っている。これからは映画でなくてゲームだ」と思っている人間が多数いる。ハリウッドもまたそれを如実に感じているので、アメリカでは映画産業をもマイクロソフトやEAなどは取り込みつつある。だから「Lord of the Ring」「Enter the Matrix」といった映画撮影現場から絡み、信じられない本数が売るゲームの製作が可能になるのだ。
そういった世界的な風潮の中において、ソニーのこの出遅れ感は明らかにおかしい。いや、出遅れ感というよりも明らかに自分から転けていっているようなこの戦略ミスはどうしたことだろう?
「90年代の成功からくる傲慢さ」「<アニメ・ゲーム・コミック>と端切れ布のように分断されてしまったエンタテインメント業界の問題」。ある時期から感じ始めた国内ゲーム業界の問題が、一気に顕在化しつつあるのを感じざるを得ない。
PS3とXenonのどちらが勝ちそうかと言われたら、現時点ではオイラはXenonにベットする。
【余談】ゲームと映画の話が出たので脱線がてら……。いい加減、経済産業省長官でも誰でもいいから、ジブリを元ネタにしたゲームを作らせるよう宮崎駿を説得した方が良い。宮崎のゲーム嫌いのせいでどれだけ外貨獲得の機会損失を被っているかを誰か試算して欲しい。