続・みずほHDに支配されるアニメ会社

あまり明るい未来ではないかもしれないけれど、多少は希望ある未来予測として。随分前にも一度書いたのだけれども、最近のみずほHDの悪行を嘆く別のアニメ会社の社長から聞いた話。
この会社も設立20年以上の歴史があって、約10年前には某アニメで大ヒットしたのだけれども、その後、ピカリと提携したため、三つあった自社ビルが一つになっちゃって……でも最近ようやくまたスタジオの数が戻ってきた。昔のSFロボットアニメが好きだったことも含めて、個人的に凄いなぁと敬愛している会社。
さすがに金にまみれるとひどい目に会うということをとことん知っていて、そこから他人の力を借りずに自力ではい上がってきたから言葉に重みがある。

う〜ん、株をIT系でも銀行でも他人に買わせるとね……。
でも一度、アニメ業界も金にまみれて焼け野原になってそこから立ち上がってきた方が良いのかもしれないね。
……良い経験だよ。

社長! 含蓄が深すぎます。どれかが当たればいいとか言って、酔っぱらって散弾銃を撃ちまくるようにやたらめったら唾つけちゃいけないね。
ただ半面、こうしたことも言っていた。

もうキチンとしたアニメを作ろうとしたら、3億や5億もらっても意味がない。
10億、20億を集めなきゃいけないのだけれど、そんなのバンダイビジュアルにだって出せないでしょ。
だから市場(マーケット)から集めようという発想は分かるんだけどね。

……難しいよね。日本には「失敗をも許容してくれる投資家・エンジェルがいない」とか複雑な地政学的・経済学的な条件が絡み合っているから。
ゲームに比していうなら、大規模MMORPGを作ろうと思ったら、(サーバを日本に置いて開発拠点とする限りは)100億あって当然だし。
キングの大月さんが積極的に採用している「制作委員会方式」自体が、あまりに安直化し過ぎていて既に機能しなくなってる。
どうしたもんですかね。
【追記】
「あなたとわたしのGAINAX」の掲載当初の
http://kodansha.cplaza.ne.jp/gainax/otsuki/otsuki_profile.html

「大月氏が「エヴァ」を実現するにあたって採用したスキーム「製作委員会方式」は、日本のアニメーションの製作システムの転換点となった。

というのを勘違いして「案出した」と書いてしまいましたね。間違い間違い。
講談社がこの記事を掲載したときに、別のサイトで「制作委員会方式に噴出している不満」とかいう記事が載っていたのですが追加で探しておきます。