サイエンティフィクション(科学小説)検索、あるいは<ガーンズバック連続体>と<さいたまチェーンソー少女>

「SF雑誌の歴史」中に出てくる「サイエンティフィクション」という言葉を目にする。「サイエンスフィクション」の前段として使われていた科学教養小説を表わす言葉だが、どこかで目にした、どこだろうと探し回ってようやく見つける。
ウィリアム・ギブスンの「クローム襲撃」の序文でブルース・スターリングが使っていた。
ほかにもSF歴史本などでも使われていたが、印象的なのはこれだったなぁと思い出す。しょうがない(?)ので「ガーンズバック連続体」(The Gernsback Continuum)も読みかえす。
スターリングが「ガーンズバック連続体」に関して序文で語っているので引用しておく。

ギブスンの第二作「ガーンズバック連続体」では、彼が意図的に老いさらばえたSFの伝統の人物に狙いをつけているのがわかる。これは偏狭な技術崇拝(テクノラトリー)の姿を借りた“科学小説(サイエンティフィクション)”に対する痛烈な反論である。ここでわれわれが目にするのは、自分のルーツを知り、ラディカルな変化を遂げようとしている作家の姿である。
「クローム襲撃」序文:ブルース・スターリング

と、これを読みながら一つ。「さいたまチェーンソー少女」はあまりネット上での評判良くないらしいのだが、時季を非常に適切なポジションとして掴みつつあって、面白いと思う。あそこに書かれている痛烈な皮肉は、ある意味で「チェーンソー連続体」といってもよいとは思う(←高評価なのか何なのか、滅茶苦茶だ)
ま、それはともかく、他の本を読みながらだから遅くてしょうがないのだけれども、頑張って「SF雑誌の歴史」を読み進める。
◆余談:ガーンズバック連続体をググると。
ノースロップYB-49 デスクトップモデルとか
http://www.ascii.co.jp/pb/ascii/special/interocitor/hijiriteki/99/9905/
いかにしてソ連を楽しむかって観点から
http://d.hatena.ne.jp/indow/20040718#p4
速見螺旋人のこんな原稿とか
http://park5.wakwak.com/~rasen/diary0308.html
大森望が小説奇想天外で書いたコラムとか
http://www.ltokyo.com/ohmori/KITEN03.html
でてきて面白かった。