最終章の結論だけ備忘録的に記載しておく。

◆第一段階「小道具SF」「ガジェットSF」
ガーンズバックは啓蒙的・啓発的なSFを求めた「誰かを啓発して、無線機に役立つ様な新発明をし向けるSF」だった。ところが実体的には刺激の強いガジェットSFの潮流をつくることとなる。
◆第二段階「スペースオペラ」
E・R・バロウズなどの惑星冒険譚に発する。E・E・スミス、エドモンド・ハミルトンらによって発展するが、後期には二番煎じが多くなる。
◆第三段階「リアリストSF」
デヴィッド・ラッサーの登場による、経済・環境・社会を絡めたSF。背景には1939年〜42年の大恐慌が影響している。
◆第四段階「大宇宙SF」「コズミックSF」
<異なった発想><無制限>のもとに、宇宙探索だけではなく、時間・空間といったあらゆることを思索する本物の宇宙SFが産まれる
◆第五段階「テクノロジカルSF」
アウトスタンディング誌のキャンベル影響下で、機械論的・押さえた筆致でのSFが出てくる。これは大戦後まで続く。
◆第六段階「観念論SF」
人間が機械によって成し遂げるのは何かではなく、人間が自らの精神によって何を成し遂げるかを探りはじめる。
◆第七段階「核時代SF」
核兵器の開発によって、SFがその意味を探り出そうとしていく。パルプ雑誌時代の終焉。