奥井潔の思い出

ご高齢だったから元気だろうか……と思っていたのだが、約4年前にお亡くなりになっていたとは知らなかった。
予備校の授業通っていたときに感銘を受けた……というか大学の英文学やら含めて英語授業において生涯で感銘を受けた二人の先生の一人。
積んだままになっていた英文学の本を読もうと思う。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0580.html
上記サイトでは、奥井センセーが松岡正剛に「アンナ・カレーニナ」を語っている様が生き生きと語られているが、オイラ的に感銘を受けたのは、奥井センセーが「カラマーゾフの兄弟」について語ったときであった。
奥井センセーが、カラマーゾフの兄弟たちに最初に読んだ少年時代の時は、アリョーシャ、青年になってからイワン、30代になってからドミトリィ、そして最後に「ロシアの大地的な」フョードルに憧れるようになってようやくロシア文学を理解できる云々といった話をされた。
カラマーゾフの兄弟」を、そうした男の造形美学的なとらえ方で解釈するのににとにかく、高校生のオイラはびっくり仰天。ロシア的雄大さや、革命前の世代が持つ青臭さなんかを散りばめながら語る様にかなり感銘を受けた。
読書には一種の師匠が必要だなぁと思わせる一コマである(昔は大学の文学研究会などがその役割を果たしたのだけれども、いまはどうなのだろう)
いや……オタクの師匠が「げんしけん」というのではちょっと困る。