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ほっとけない! ホワイトバンドで儲けるサニーサイドアップ・メソッド

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不透明な部分が多いんでホワイトバンドってネット上でとかく非難を浴びてるよね。
今回のエントリでは、ネットではあまり触れられていないホワイトバンド運動の日本での仕掛け人について語ってみよう。
GQ JAPAN 2005年10月号で、その仕掛け人であるPR会社、株式会社サニーサイドアップ・次原悦子代表取締役社長のインタビューがのっていて、かなりのウラ事情を話しているので、興味のある人は見てみるとイイと思う。
ちなみに下記サイトでも全文が画像で掲載されているね。
http://books.rakuten.co.jp/MCC/pickup/gqjapan/
次原さんはホワイトバンド運動を始めた切っ掛けを次のように話しているんだ。

「ネットで偶然イギリスのクリッキング・フィルムを見て、『なんてかっこういいんだろう!』と思ったんです。だからきっかけはある意味、よこしまなものだったんです(苦笑)。でも、それって大事なことで、かっこいいと思えるものだからこそ、多くの人が賛同して、大きなムーブメントになったと思うんですよ」
GQ JAPAN 2005年10月号より)

【追記】
イギリスでホワイトバンドのCMが放映禁止となる - さて次の企画は
ちなみにこのクリッキング・フィルムが作られた英国では、メディア監視機関「Ofcom」により政治的なメッセージを与えると判断され、英国通信法に基づき、CMの放映が禁止されたという。

PR会社サニーサイドアップは、ポリティカル・コレクトネスな立場を上手く作り上げ、非難を浴びない格好いいイメージを生み出し、それで利益を上げるのがとても上手い。これをスマートというかあざといというかは、僕はその人の立場によると思う。
たとえば、それはサニーサイドアップのマネジメント事業における手法が例としてあげられるんだ。サニーサイドアップには、多くのスポーツ選手・周辺ライターが登録されているけど、その稼ぎ頭ツートップが、中田英寿さんと乙武洋匡さんなんだよね。
ヒデが倒産しかけた東ハトの非常勤CBOになった時、僕はサニーサイドアップはなんてやり手なんだろうと感心した。ヒデだったら倒産しかけた企業を助けるイメージが描きやすいし、社内の誰も反対できずに良い広告塔になれるよね。
乙武さん絡みのマネジメントも達者だ。一度、僕が関わっていた障害者のスポーツイベント企画に乙武さんからのインタビュー取材依頼があったんだよ。正直、ムチャクチャ忙しくて断りたかったんだけど……でも、乙武さんって断りにくいでしょ(笑) だから結局、割を食ったけど取材時間を割いたなぁ。
こういう風にPC的に非難されにくいポジションを取ってビジネスモデルを築き上げるのに、サニーサイドアップ社長・次原さんは長けているんだ。
倒産した企業とか障害者とか、普通ならちょっと引いてしまうかもしれないニッチなコンテンツに対して、積極的に恰好イイイメージを付与して、確実に利益をあげる。
それがサニーサイドアップの上手い所なんだよね。
これを僕はサニーサイドアップ・メソッド*1と呼んでる。
このメソッドはなかなか対抗しにくいんだよ(苦笑)。
だから、ホワイトバンドの背後にサニーサイドアップがあると知った時も、こいつはやられたなと思った。本当に上手いボランティア商法だ。
GQのインタビューでは、次原社長はこんな感じで話している。

「もともとホワイトバンド開発途上国のNGOが自国政府に対して貧困問題をアピールするために、白い包帯やひもなどを手首に巻いて運動したことから始まった。そういうエピソードや、世界の貧困問題の現実を知るにつれ、本当に『ほっておけない!』と思うようになった」
 そこから次原社長は一気に走り始めた。自社の資金を投入して、ホワイトバンドを中国の工場で生産する道筋をつけ、20年かけて培ってきたノウハウや、人脈を活かして、PR戦略をプランニング。
(中略)
7月頭のG8に間に合わせるため、「社員の反対を押し切って」*2“突貫工事”をはじめた。
GQ JAPAN 2005年10月号より)

このインタビューを読めばわかるのだけれども、自社のコネとノウハウを利用して、かつ乙武さんで培った《非難しにくい「世界の貧困問題」を解消するというポジション》を取って、ホワイトバンドを売って利益を上げちゃうというのがスゴイ。
加えて今回は、サニーサイドアップに利益が還流されるところを極力目立たせないようにするあたり、メソッドの本領を発揮している感じだね。
非難されにくいように上手く白粉塗って、きっちり中国に工場まで作り上げる。さすが。
サニーサイドアップのサイトにもあるけれど、ホワイトバンドってサニーサイドアップのキャラクター商品としても販売するらしいから、今後はもっと商品数……例えば中田バンドとか乙武バンドとかにも転用されるとか思わない? 次原さんはほんとアイディアウーマンだよね。
PR会社 株式会社サニーサイドアップ SUNNY SIDE UP Inc.

このプロジェクトの新しいところは、販売で得た利益を直接寄付するのではなく、製作費や流通費もキチンとだした上で、残りを貧困撲滅のための啓発・広報活動やロビー活動などの費用に充てていくという面です。その考え方は私にとって新鮮だったし、納得のいくものでした。
GQ JAPAN 2005年10月号より)

経営者として立派だぁ〜。自社・サニーサイドアップに製作費・流通費を入れているわけだからなぁ。
こんな感じでサニーサイドアップが、このホワイトバンド売買で儲けている部分を不透明にしすぎているのが、ホワイトバンドへ非難が集中する本質的な問題だと思う。「やらない善よりやる偽善」という言葉をこのホワイトバンド運動に使うのが適当かどうかの判断は、皆で考えてみようよ。
え? 僕かい? 僕はホワイトバンドは買っていないよ、恰好イイとは思うけどね。
最近仕事で忙しいから、ここ一年はほとんどできていないけど、休日に体を使って障害者へのボランティアをするのが、僕のボランティア運動なんだ。










……といった感じで糸井重里メソッドを使って、相変わらず???な感じなサニーサイドアップ・メソッドとホワイトバンドのウラを書いてみました。
id:hidex7777が反論あるようなので、TBを待っています。ちょっと読んでみたい。
【追記】コメント欄に重要な書き込みがあったので追記。
日本のホワイトバンド運動を報じている海外サイト知りませんか? ホワイトバンド運動には「錯綜する誤解」と「バックラッシュ」の解決が望まれている - さて次の企画は
を参照のこと。

*1:サニーサイドアップが大きくなった契機でもある、乙武メソッドと読んでもイイかもね。

*2:《社員》が反対したという点に注目。当然だけど社員が反対した理由は赤字になるから。それで儲けて中国の工場を手に入れたのだから、次原社長は豪腕だよね《笑》