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SCE上層部の腐敗と、ゲーム業界ヘゲモニーの移行

発熱地帯さんのPSP関連情報を見ていて、頷いたポイントを列記しておく。
色々検討材料は山のようにあるのだが、時間がないので気がついた短いポイントだけを。
実は昨年、SCEからの依頼を受けてPSPの開発(映像関連)に関わりそうな機会があった。SCE本社に何度か足を運びつつ思ったのは、「SCEは上層部が本当に腐りまくっているなぁ」という感じだった。
恐るべきことに、足を運ぶ度毎に5年以上前の自分の実績自慢をたっぷりと1時間聞かされるのが、SCEに置ける儀礼というものらしい。さもなければ、決定権の全くない新人さんとアニメ話をしなきゃいけない。
こちとら死ぬほど忙しいのに、アホかと思う。

  1. SCEを辞めたスタッフが、SCE周辺で仕事を得る(末期のアスキー状態)
  2. グランツーリスモ以外に頼りになるソフトがなく、訳の分からん実験作に時間を割く(武蔵伝前後のスクウェア状態)
  3. 営業部と開発部が完全に乖離していてマーティング情報のバックがない(近時のナムコ状態)
  4. かつては能力あった役員が、ハード開発部門を牛耳っていて無謀な機器開発をするのでソフトの純益を吸い尽くす(末期のセガ状態)
  5. かつては売れていたユニークソフトをプッシュする間違った営業戦略(女神転生しかなくなったアトラス状態)

と、よくぞまぁここまで揃えたなぁと言うくらいマズイ状態がてんこ盛りになっている。
問題のない会社というのは存在しない。ただ「上層部が問題を抱えた会社」というのは、結局、その上司が何らかの形で会社から放逐されないか、上司に依拠しない成功で金回りが一気に改善して問題を先送りするかしない限りは、業績の好転は難しい。
「勝って兜の緒を締めよ」
ではないが、どんな企業体であったとしても「自分のかつての成功体験」が、成功した企業の最大の落とし穴となる。これが企業の将来の方針決定に過剰な影響を与えてしまうと、経営陣自体が打てる戦略の幅を狭めてしまい、結果、回復不可能な臨界点まで歩を進めてしまう。
余りにも……な仕事内容だったので仕事は断ったのだが、今考えてみると断っておいて本当に良かった。
結局、久夛良木体制が崩れざるを得ないほどの大ダメージがない限り、ソニーもSCEも目が覚めないだろう。久夛良木体制という出世ラインに依拠した役員・部下連中がいる限りそれも難しいだろうが。
ソニー株主の方々からしてみるのであれば、「PSXPSPの失敗で目が覚めてほしい」と思っているかもしれないが、多分駄目だろう。「PS3で起死回生!」を本気で狙っているのだから。
ソニーの体質として「CD規格を世界標準にして特許料で大儲け」の夢が抜けきれず、「PS規格でゲーム業界を制して大儲け」の成功体験を忘れられない久夛良木体制は、久夛良木ソニー社長が誕生するための政争の道具として、「ブルーレイディスクの普及」「UDの普及」「家庭内サーバの制覇」を、社長への花道として利用しようとしている。
別にソニーゲーム部門が滅びてしまうことは、いっこうに構わないのだが、問題はソニーゲーム部門が滅びると、おそらくゲームに据置ゲーム機ヘゲモニーが、完全にアメリカに移る。ちょっとマズイ。
任天堂DSの携帯端末に置けるヘゲモニーは5年スパンで持つとは思うが、実は5年後の任天堂DSの眼前にはiPodの後継機が何らかの形で強力な出てくるのではないかという気がする。携帯電話という可能性もあるが、正直、ソニーと同じくブヨブヨに太ってしまったドコモ発で何かの新機軸が出てくる気がしない。
来年は、色んな意味で楽しみだ。
【追記】
では久夛良木ラインでないソニーの役員はどうしているかというと、これで久夛良木が転ければ、久夛良木ソニー社長の目がなくなるので、静観している。別にソニーが潰れるわけじゃなし。ただゲームヘゲモニーが海外に流出するだけと思っている、最初から反久夛良木派はゲームに興味があるわけじゃなし。
こ〜ゆ〜将来を見据えぬ社内の争いを政争という。良い見本だ。